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中国大手Tencentのインハウスデザイナーからクライアントワークを手がけるチームラボのUI/UXデザイナーへ転身した理由|メンバーインタビュー#10

こんにちは!チームラボ採用担当です。

今回は、ソリューション事業においてWebサイトやアプリ、デジタルサイネージのUI/UXデザイン、グラフィックデザインなど、幅広いデジタル領域のデザインを担当する「UI / UXデザイナー」として働くメンバーにインタビューをしました。

中国でデザイナーとして働くまでのストーリーや、チームラボに入ろうと思った経緯、チームラボに参加後、彼女が手がけた案件について聞いてみました。

この記事を読んでわかること
・インハウスとクライアントワークの違い
・チームラボでのデザイナーの担当業務
・チームラボがUI / UXデザイナーに求めていること

メンバープロフィール


徐 真真 (Jo Shinshin) / UI/UXデザイナー
・大学生時代独学でイラストを学び2012年に広告会社へ入社しイラストレーターとして働く
・2013年、Tencentに転職しUIデザイナー、グラフィックデザイン、ブランディングを担当
・2018年、Tencentを退職後、日本語を学ぶため日本へ留学
・2020年、チームラボにUIUXデザイナーとして参加

チームラボに入る前の経歴を教えてください

学生の頃からイラストレーターの仕事がやりたくて、大学時代に独学でイラストの勉強を始めて、新卒で広告の会社に入りました。
その会社で信頼できる上司に出会い、その上司がTencentに転職するタイミングで、私のポートフォリオをTencentのデザインチームに送ってくれたところ、後日Tencentの採用担当から電話があり、面接に誘っていただき、デザインチームのリーダーと面接をした結果入社することになりました。
このタイミングでイラストレーターからUIデザイナーに転身することになりました。イラストレーター時代は、自分の作りたいイラストについて考えたり、自身と向き合う時間が多かったですが、UIデザイナーになると、UXデザイナーやPMなど他の部署の人とコミュニケーションを取ることが不可欠になりました。この時の経験から、外向きにコミュニケーションができるようになったと感じており、ここでの性格の変化は現在チームラボで働く上でも重要なスキルになっていて感謝しています。

日本へ来ようと思った理由を教えてください

もともと高校生の頃から日本の漫画・アニメが好きで、いつか日本へ移住したいと考えていました。大学へ進学する際に日本へ行きたいと両親に相談したところ、「自分のお金で行くならよし」と返答を受け、学生時代に日本へ行くことは断念し、まずは中国で働くことにしました。
Tencentへ入社してから5年経った時に日本移住の目標を叶えるために退職を決意し、まずは日本語を学ぶべく日本の語学学校に入学し、2年間は日本語の勉強とアルバイトをしていました。
日本語で仕事ができるようになった段階で就職活動を始めました。


前職はインハウスの会社で働いていましたが、なぜクライアントワークを手がけるチームラボへ入ろうと思ったのですか?

まず、既に大規模なユーザーを抱えるサービスのインハウスデザイナーとして働いて感じたことは、デザイン業務を通して成果が出たとしても、私のデザインによる効果ではなく「プラットフォーム自体の力が強いから」でした。また最終的な決定権は自分のボスが持っていたり、サービスの方向性を決めるガイドラインなどに触れるデザイナーはごく一部で、決まったガイドラインに沿ってデザインすることが求められる環境でした。
日本での就活時にインハウスの会社もいくつか選考を受けましたが、やはり既に大きなサービスを持っている会社に所属しても、自分のデザインの力で何か新しい体験を作れるような感覚を持てませんでした。
そんな時、転職エージェントから提示されたリストの中に、チームラボを発見しました。
チームラボのことは、Tencentで働いていた時にブランディングやPRの調査として深圳で行われていた展示へ見学に行ったことがあり知っていました。

teamLab: Dance! Art Exhibition, Learn & Play! Future Park

展示のクオリティがとても高く凄いと感動していましたが、UI/UXデザイナーの求人があることやクライアントワークのプロジェクトについてはエージェント経由で発見しました。
チームラボのクライアントワークは、ゼロからサービスのデザインを担当している案件が多く、また手がける業界やサービスも多岐に渡り、インハウス時代に感じていた、「自分のデザインの力で何か新しい体験を作ること」ができそうだと感じ選考を受けることにしました。

チームラボに入ってから担当したプロジェクトについて教えてください。

チームラボに入ってから関わったプロジェクトは、エノテカ株式会社の公式通販サイト「エノテカ・オンライン」や、東日本旅客鉄道株式会社と株式会社日立製作所共同開発する様々な交通手段を一つのアプリでつなぐ「Ringo Pass」、TOTO公式WEBサイトリニューアルなど既に始まっているプロジェクトに加わる形で関わりました。

その後、三井ショッピングパークアプリで初めてメインのデザイナーとしてプロジェクトを担当しました。

三井ショッピングパークアプリとは
三井不動産グループが展開する全国約60(2023年4月現在)の商業施設で利用可能な「三井ショッピングパークアプリ」のリニューアルプロジェクト。
また、「チームラボCMS」や、「チームラボレコメンド」、「チームラボサーチ」など、チームラボが独自に開発しているパッケージ群の導入によって、モバイルアプリからバックエンドまで、一貫した設計・管理・運用を可能にし、ショッピングモール来館中に利用する機能や体験が1つのアプリで完結するような仕組みを提供しています。

三井ショッピングパークアプリのデザインで工夫した点を教えてください

ショッピングモールのマップと施設内の様々な情報がシームレスに連携したアプリというのは、世界的にもあまり既存のサンプルがないため、ユーザーが移動しながら使用することを想定した情報設計や最適なユーザー体験とはなにかを実際にショッピングモールへ通い、リサーチするところからはじめました。
リサーチを初めて気がついたことは、ショッピングモールにくるユーザーの多様性と、ユーザーが多様であるがゆえに、実際の空間には含まれている情報の密度が非常に高く、それらを一つの画面に収めようとすると、情報過多になってしまうということでした。
様々なユーザーが簡単に理解できて使えるUIを目指してデザインを作成するように気をつけました。
例えば、「屋外でも見やすくコントラスが高めのデザインにしょう」「子連れまたは荷物を持っている時でも簡単に操作ができるデザインにしよう」「一つの画面に表示する情報量を最低限にし、文字サイズやオブジェクトも調整して認知負荷を減らすことで、必要な情報に注目しやすいデザインにしよう」など、考慮する範囲は非常に多岐に渡りました。
最終的にデザイン全体の方針を、「見やすい」「使いやすい」「分かりやすい」と定義して、ユーザー目線での情報提供を重視したUI / UXを目指しました。

三井ショッピングパークアプリで苦労した点を教えてください

三井ショッピングパークアプリでの苦労は2つあります。
1つ目は、今回のプロジェクトが自身でデザインのコンポーネント作成からガイドライン作成、クライアントにデザインの説明まで、全てを担当する初めてのプロジェクトであった点です。これまでのプロジェクトでは、デザインチームのリーダーがクライアントへの説明を行ってくれていましたが、今回は自分がメインのデザイナーとして説明も担当することになりました。デザインを作成することと、クライアントにデザインを説明することは異なるスキルだと知りました。過去には部分的なUIについて説明する場合、FigmaやZeplinなどのツールを使うこともありましたが、今回のプロジェクトではアプリ内で表示される400を越える全画面の仕様や、挙動、アニメーションなどをクライアントに理解してもらえるように200ページにおよぶデザインの説明資料を作成し一つ一つの要素について納得して頂きました。

2つ目は、関わる範囲が巨大なプロジェクトになると、クライアント内の関連部署ともコンセンサスを取る必要がある、ということでした。異なる部署から異なる要望が上がるケースもあり、関係部署全体でコンセンサスを取るために、「便利で、簡単に、楽しく」という全体共通のコンセプトを設け、意思決定時の判断基準としました。結果として、議論が分かれた時も「ユーザーにとって最適なデザインはどちらか」という共通の目線で意思決定を下していける関係が築けたと思います。

いずれも自分としては初めての経験となり大変ではありましたが、インハウス時代には自分が関与できなかった部分だったので、デザイナーとして新しいスキルを身につけられた体感があります。

チームラボはどんなデザイナーが向いてると思いますか?

まず、新しいことを作るのに挑戦したい人が向いていると思います。私が担当した三井ショッピングパークアプリでも、苦労はしましたが、これまでにはなかったショッピングモール内での体験を作ることができましたし、自分のデザインで新しいユーザー体験を作ることに挑戦してみたい方は、それができる環境だと思います。

次に、自分1人でやるより、他の誰かと協力することで、より良いものが作れると思える人が向いてると思います。三井ショッピングパークアプリでも、ショッピングモール内でのユーザーの位置情報を高精度に検出する方法などは、エンジニアとの協力なくして考えられない機能だったと思います。
また、時にはクライアントも巻き込みながら、プロジェクチーム全体で「良いサービスとは何か」を模索していく過程自体がとても楽しいです。

最後に、デザイン業務以外の知識・経験も積みたいと思っている人ですね。チームラボはプロジェクトごとに全く異なる業界やサービスを担当しており、毎回勉強が必要にはなりますが、その代わりにクライアントの企業概要はもちろん各業界に関する深い知見も得ることができます。

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いかがでしたでしょうか?

今回のインタビューでは、徐さんのチームラボとの出会いから前職との違い、担当したプロジェクトなどについて幅広く伺いました。
今回の記事を通して、「UI/UXデザイナー」の具体的な仕事イメージや面白さをお伝えできていれば嬉しいです。

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次回の「メンバーインタビュー」シリーズもお楽しみに!

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