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プロジェクトの触媒となるシステムカタリストを輩出!チームラボの「システムカタリストアカデミー」って何が学べるの?

チームラボのさまざまなプロジェクトにおいて、その舵取りを担う「カタリスト」。中でもシステムを得意領域とするメンバーを「システムカタリスト」と呼んでいます。今回は、そんなシステムカタリストを育てるアカデミーを立ち上げた浦川照久に、アカデミーについてお聞きしました。

浦川照久 システムカタリスト
情報システム専攻を経て2009年からチームラボにエンジニアとして中途入社。入社当初はエンジニアとして5年従事し、その後システム領域を得意としたカタリストに転籍。主にソリューションを担当し全体管理やシステム全体設計に携わる。


システムカタリストとは-責任感と個性を掛け合わせて活躍!

-チームラボでは、プロジェクトの舵取りを担うメンバーをプロジェクトリーダー/プロジェクトマネージャーではなく「カタリスト」と呼んでいます。どんな意図があるのでしょうか?

そもそもカタリスト(Catalyst)とは、何かと何かをつなげて作用させ、大きな変化をもたらす触媒を意味する言葉です。指示をしたり管理するだけではなく、成し遂げたい目的に向かって自らが触媒となってより良いチームをつくり、個々の強みを活かしながらプロジェクトを推し進めていく存在だと考えています。一つの役割に囚われていると可能性を狭めてしまうので、「システムカタリストだからシステム関連だけやる」ということでもありません。

-システムカタリストになるには、どのような素養やスキルが必要なのでしょうか?

自分が大事だと思ってるのは「責任感」でしょうか。リーダーシップにもつながる素養であり、やりきる気持ちを持っていることが何より重要だと考えています。加えて、システムに対する知識やそれを吸収しつづけようとする貪欲さ、あとは信頼が大事なポジションなので実績があればなお良いです。
ただエンジニアからカタリストを目指すシステムカタリストアカデミー(以下、アカデミー)では条件を設けていないので、エンジニア歴が浅くても参加を希望する方には門戸を開いています。

実際には、デザインができる人や情報設計に強い人など、さまざまな個性を持ったメンバーが活躍しています。やっていくうちにシステム寄りになっていくメンバーもいれば、上流工程に興味を持つメンバーもいて、そこは変化していくもの。アカデミーは、そういった自分自身の可能性を広げるための入り口と捉えていただければと思います。

アカデミー立ち上げの背景-仕事の魅力も、失敗の経験も伝えていく

-アカデミー立ち上げの背景には、浦川さん自身の経験も反映されているのでしょうか?

チームラボに入社後5年ほどエンジニアとして働いていたのですが、ハイブリッドにカタリスト的な業務も少しやっていました。でも人前で話すのも苦手だし、責任も問われそうだし……と嫌な部分ばかり見ていて、はじめはカタリストにはなりたくなかったんです(笑)。それでも自分がこの先もずっとコードを書き続ける仕事をしたいかと自問自答した結果、この道を選びました。

エンジニアからの見え方としては、システムカタリストの大変な部分が目立っているかもしれません。実際大変な場面もありますし、向き不向きがある仕事ではありますが、なってみて知ったこの仕事の素晴らしさもたくさんありました。もっと楽しく、もっと前向きに取り組めるようにしていきたいし、その先にある可能性も伝えていきたい。偏ったイメージを払拭し、大変さの先にある素晴らしさを伝えていくことが、アカデミー立ち上げの狙いでもありました。チームラボとしても、最終的にはもっと大きなチームとして力を発揮したいので、システムカタリストになりたい人を増やし、実際にその人たちがやり甲斐を持って仕事ができるようにしていくことが必要だと考えています。

もうひとつ、システムカタリストとして10年ほど従事してきた中で得た多くの学びや失敗などの経験を、後輩にちゃんと伝えることができていないと感じたことも背景にあります。自分と同じミスを繰り返して嫌な思いをする前に、自分の経験をサポートのひとつにできないかなと。

-どのような経験をシェアしたいと思ったのでしょうか?

プロジェクトにはさまざまな問題がつきもので、クライアントに報告書を提出しなければならないような場面も少なからずあります。もちろん避けられるのがベストですし、正直落ち込みますが、そこから学ぶこともたくさんある。自分としても「落ち込んでそれで終わりにするのはもったいない」と感じていたんです。『ドラゴンボール』のスーパーサイヤ人が死ぬ間際に復活して強くなるのと同じように、大変な局面を乗り越えた人間ほど強くなれるはず。そういった想いと経験が自身の成長の起点になっているという実感もあり、それらの経験や知識を仲間にシェアそして活かせることが出来るまでしていきたいです。

アカデミーで得られるもの-経験とつながりを得て、より大きなものづくりへ

-アカデミーでは、どのようなことをされているのでしょうか?

約6か月〜1年ほどの、カタリストとしての基礎教育のほか、実際の案件に入って先輩カタリストのサポート業務をしながらその動きを見て学ぶ、といったことを行っています。

当初は皆同じ内容で考えていましたが、人によって必要なものは全く異なります。例えば、フロントエンドだったメンバーはUIUX知識や実績があってもバックエンドの知識が少なかったりします。そんな場合は、まず自分の身近な案件の全体構成図を作って説明してもらうところからはじめ、理解したことを自分で説明できるようにしてもらうことを目指しています。

カタリストは、総合的に俯瞰して決めていかないといけないので、そのための必要な知識や案件を経験してもらうようにします。そのため一人ひとりに合わせて内容を変え、毎週必ず1on1も実施して、一緒に実施事項を細かく決めていきます。「自分で決める」「自分で考える」ことを大事にしながら悩んだときはどうしようか一緒に考える、そんな進め方です。

システムカタリストにとっては、経験がとても大切です。本で読んだ知識もプラスに働くことはありますが、実際にプロジェクトに入って物事を自分で決めたり、さまざまな方の立ち回り方を見て引き出しを増やしたりと、積み重ねが大切だと考えています。

-アカデミー卒業後は、どのような道があるのでしょうか?

卒業後は正式にカタリスト配属となります。そのゴールに向かって、受講前に「半年後にどうなっていたいか」と明確な目標を決めて動き、双方が目標達成できたと思えたら卒業となります。ただし途中で「自分には合わないかも……」と思ったら、相談した上で元の職種に戻っても構いません。アカデミーは可能性を広げる入り口であり、卒業することだけが目的ではありません。

ちなみに、卒業しても参加者や講師を務めたメンバーはしっかりつながっています。チームラボはプロジェクト毎に異なる経験が積めるので、つながりの中でその経験を共有しあうことでさらなる学びを得ることがメリットです。困った時には先輩や同僚を頼って話を聞いてみるととても勉強になりますし、そうやって自分の周囲にあるものを活かしながら物事を進め自走できるようになることを目指してます。

-これまでの参加者はどのようなキャリアを築いているのでしょうか?

システムカタリストとして引き続き活躍しているメンバーも、元のエンジニアで活躍しているメンバーもいます。入り口とお話しした通り、アカデミーを経て自分の可能性を自分で決めてほしいので、いろいろなメンバーがいます。
卒業後に楽しそうに活躍している姿を見ると嬉しいですね!

自らの可能性を広げる入り口に立とう

-アカデミーは「可能性を広げる入り口」とのことですが、なぜそれが必要なのでしょうか?

今の世の中の流れを考えると、今後プログラムが書けるだけではキャリアが広がりにくくなってきているのではないかと感じています。プログラミングは楽しいですが、自分がもし今20代からやり直せるのであれば、きっともっといろいろな経験ができるような選択をするはず。エンジニアとして働いていて悩みを抱えている方は、客観的に自身の5年後、10年後を見据えて考えてみると分かるかもしれません。

個人のキャリアで考えると、結局自分の中でどんな掛け合わせをどれだけつくって強みにするかが重要なポイントになると思ってます。
アカデミーは、その入り口。まずは扉をたたいてみて、それぞれの可能性を探り広げてもらえたらと願っています。


いかがでしたでしょうか?
今回のインタビューでは、チームラボのシステムカタリストとして働く浦川さんのインタビューをさせて頂きました。
大規模なサービスの開発前からプロジェクトに関わったり、開発案件全体の品質を向上することに興味のある方、ぜひ一緒にチームラボのスペシャリストチームとして働きませんか?

今回ご紹介したカタリストという職種誕生の背景について役員が説明している記事もありますので、是非併せてお読み頂けると嬉しいです!


現在チームラボでは、一緒にものづくりをするメンバーを募集しています。
\今回の記事でご紹介した職種詳細はこちら/

次回の「メンバーインタビュー」シリーズもお楽しみに!

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