【Featured Projects 2023で講演】チームラボがICT空間設計を行った義務教育学校「安平町立 早来学園」について
こんにちは!チームラボ採用担当です。
チームラボは、国内外で大規模な展覧会を開催するとともに、アプリ開発やWebサービスなどを通して、企業や地域の課題解決に取り組んでいます。
そんなチームラボが手がけた義務教育学校「安平町立 早来学園」が、2023年4月に開校しました。このプロジェクトの制作背景や内容について、チームラボの創業メンバーである堺が「Featured Projects 2023」で講演したので、当日の様子とともにnoteにてレポートします!
イベント概要
講演の様子
「安平町立 早来学園」プロジェクト発足の経緯と概要
2018年9月に発生した北海道胆振東部地震により早来中学校の校舎が利用できなくなり、新たに校舎を設立することになりました。
安平町民と児童・生徒が考えた「みんなの学校」「自分が世界と出会う場所」をコンセプトに、チームラボは4つの小中学校と公民館図書館を1つの建物に統合し、学生や地域住民間でのコミュニケーションを促す”共創の場”となる新しい学校をICT空間設計により実現しました。
「共創」のきっかけとなる場所をICTで作る
安平町の子供たちは学校の先生や家族以外の大人と関わる機会が少なく、
それにより様々な人との関わりから生まれる「体験としてのインプット」を増やすことが難しい環境となっていました。
そこで、早来学園ではICTを使い、ひとつの空間に「学校」と「地域のコミュニティセンター」の機能を共存させることで、「共創」のきっかけとなる場所となるようチームラボは提案しました。
チームラボが提案したソリューション
①予約システム
児童・生徒が授業で利用する「家庭科室」「美術室」「音楽室」などの教室を、地域住民がWebサイトから予約し「キッチン」「アトリエ」「スタジオ」として自由に利用することができます。
② 児童・生徒と地域住民の入れる場所を安全に区分け
シェアできる教室の扉にはスマートロックが設置されており、予約システムと連動しています。児童・生徒が授業で教室を利用している時間帯は、地域住民側の扉が施錠されて教室に入ることができません。
同様に、地域住民が予約して利用している時間帯は児童・生徒は教室に入ることができません。利用状況に合わせて扉をICT制御することでセキュリティを担保しています。
また、建物の入口を児童・生徒用と地域住民用で別々に設置することで、児童・生徒のセキュリティを担保しました。地域住民の入口は図書館(児童・生徒から見た「図書室」)の入口でもあるため、地域住民は気兼ねなく利用することができます。
③ シェアできる教室の利用状況をタブレットやサイネージから知る
シェアできる教室の扉横にはタブレットを設置し、いつ・どのような内容で教室が利用されるのかを、児童・生徒、地域住民が知ることができます。
学校内や役場などの人が集まる場所に設置されたサイネージには、教室の活動情報が表示されるため、学校に集まるきっかけを作ります。
現在、町のレストラン等にもサイネージの設置を進めています。
④ シェアできる教室を学校の中心に配置し、中の様子が見える
シェアできる教室のうち、家庭科室・美術室を学校の中央に配置し、各教室の入口を2つ用意することで、学校、地域のどちらの空間からも簡単に教室にアクセスができるようにしました。
その他の教室(体育館・音楽室・図書室)も同様に、教室には大きな窓があり、教室の中で行われている活動は、学校、地域のどちらからも見ることができ、教室を使う児童・生徒と地域住民の距離が近づきます。
いかがでしたでしょうか?
2023年8月には大型イベントも予定していますので、ご興味のある方は
ぜひ新たな学校を体感しに遊びに行ってみてください。
「安平町立 早来学園」の全容はこちらの動画からもご覧いただけます!
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